フレームバッグを自作するよ②
フレームバッグを作ってみよう!
続いてフレームバッグの形を決めます。
ゼロから作りあげるので,自分の自転車にぴったりと合うように作ります。手芸で洋服やバッグを作るときには,型紙という設計図のようなものを元に生地を切って,縫って作っていくようなので,まずは型紙を作らなければいけません。型紙はいろいろなお店で買うこともできるので,必ずしも自分で型紙を作らなければいけない訳ではないみたいです。
前回書いたように,
・シートチューブのボトルケージは使えるままにしたい
・ダウンチューブのボトルケージに入れたボトルを取り出しやすくしたい
・バッグを使用しても750mlのデカイボトルをダウンチューブのボトルケージに入れられる
・タイヤとのクリアランスを気にせずに自転車に付けられる
・コンビニのおにぎりが入る
・ペダリングの邪魔にならない
この6点は実現させたい。特に上3つは現物合わせで寸法を決めなければいけないですね!そんなわけで,メジャーを使ってフレームの大まかな寸法を調べます。特にフレームの前三角の内側の大きさが大事!機械設計をする訳ではないので,採寸は適当に。フレームと同様にボトルとツールケースの大まかな大きさ,ボトルケージの位置を採寸していきます。一通り数値がわかったら,それを元に2次元CADでお絵描きをします。
でき上がったのがこれです。お絵描きです。カーボンフレームやアルミフレームみたな曲線が含まれているフレームだとちょっと大変かもしれないですね。
たとえばこれ,DE ROSA IDOL。お気に入りの一台です。試乗会の時に撮ったもの。曲線などが含まれているものを手書きで精確に,しかも原寸通りに描きたい場合は次のようにすれば大丈夫です(今回は自転車のフレームを例に)。
・書きたい向きに(今回であれば真横)フレームを置く
・フレームの近くに長さがわかるもの,たとえば定規を置く
・定規とフレームが一緒に収まった写真を撮る
・ソフトに取り込んで写真の上から輪郭をなぞる
・写真の定規の長さと,ソフト上の長さの比を使って実物大になるように拡大縮小する
たとえば,10cmの定規が画面上で1cmになっているなら,10倍に拡大すれば実寸大になるはずです。一手間かかりますが,これで画面上にフレームの形を再現できると思います。僕の自転車はクロモリフレーム,メジャーと鉛筆で済みました。
できあがったフレームの図を元に,フレームバッグの形を書いていきます。ワイヤーがぶら下がっていたりするので,フレームとバッグの間のクリアランスは3mmくらいとってます。ツールケースとバッグ,ボトルとツールケースの間も3mmずつくらいのクリアランスをとって描きました。いろいろなフレームバッグの形を参考に,3種類の形を描いてみて,実際に紙でモックアップ(実物大のモデル)を作ってみて,自転車にテープではっ付けて大きさを検証したりしました。
やっぱりモノにしてみるといろいろわかりますね。この二つではコンビニのおにぎりが入らなさそうだったのと,まだ大きさに余裕があったので
最終的にはこうなりました。これなら欲しい仕様を満たせそうです。
あとは,この形をもとに型紙を作ります。生地のパーツとしては
・右側の布
・左側の布
・バッグの厚みを作るための部分(マチ)
この3つです。この3つの絵をもう一度描き直します。上2つはフレームと一緒に描いたものをコピー&ペースト!最後の1つは,サイドの生地の外周の長さを計測して,欲しい幅を決めて,長方形にします。
僕のフレームに使われているパイプ径が約30mm,容量とも相談しながらバッグの幅は35mmにしました。生地の厚みがあるので正確性は欠けますが,単純に容量を計算してみたら約1.2 Lになりました。有名ブランドのフレームバッグが大体3L〜の容量なので,小さめですね。でもひょっとしたら実用の容量は変わらないかもしれないですね!
そして型紙に必要な情報がもう一つ,"ぬいしろ"です。紙工作でいうところの"のりしろ"ですね。アドバイスを参考に10mmにしました。
ちょっと小さいですが,下の方の四角で囲っているところが型紙です。右上の図は容量計算したり,外周計算したりしたときに使ったもの。これを1/1スケールで印刷すれば型紙の完成です!!
自転車への固定はベルクロを考えていますが,これについてはあとから現物合わせでどうにでもなりそうな気がしているので,型紙にその情報は入れていません。また,ファスナーについても同様に現物合わせでなんとかします。
あれこれ考えながら何かを作るのは楽しいですね
次からいよいよ製作に入ります。
つづく